ハワイ不動産市場、正常化へ

ハワイ不動産市場、正常化へ

ハワイの住宅需要は供給量をはるかに上回り、販売価格は過去最高を記録した過去2年間の熱狂を経て、地元の不動産専門家は、ハワイの住宅市場はコロナ前の活動水準に戻りつつあるように見えるとの意見が多く出てきています。

 

Corcoran Pacific Propertiesの主席ブローカー、Chuck Garrett氏は6月下旬、Pacific Business Newsに対し、2020年半ばに始まった高騰が数週間前から衰え始め、最近の金利引き上げが一因となって加速していると語りました。「ハイエンドと一般市場の両方で、金利と消費者の不確実性によって需要は間違いなく冷え込み始めているため、需給シナリオの緊張が緩和されていると思います」と述べ、「複数のオファーがあることに変わりはないが、10件に対して4件というところだろう。これは、あくまでも例としてですが、第2四半期から見られるようになったことです」と続けました。2022年の残りの期間を見据えて、Garrett氏は「2019年、またはコロナ以前の活動レベルに戻るように見える」と述べています。

「はっきりと先のことを断言はもちろん出来ないが、我々は多くのエコノミストに従って、自分たちの数字を見て、予測し、準備をしています。この高騰した時期からの揺り戻しがある一方で、通常と呼べる状態に戻ることもあり、誰もがそれに合わせて調整する必要があると思っています。特にオアフ島とハワイ島では、住宅販売と島外の投資家がほぼ同程度に混在しています。しかし、マウイ島とカウアイ島は、島外の投資家やセカンドハウスの購入が盛んであるため、疑問符がつくかもしれません」と付け加えました。

 

マウイ島不動産協会の会長でKeller Williams Realty Mauiのブローカー責任者であるKeone Ball氏もまた、市場に正常化が起きつつあると見ている、と語っています。

Ball氏によると、物件販売広告のエージェントは、1つの物件に対して以前は5件、7件、10件とオファーが届いていたが、現在は1、2件のオファーになってきているといいます。わずか3ヶ月前では、売りに出された物件にはすぐに複数のオファーがあったそうですが、現在はオファーがあるまで「少し時間がかかる」とのことです。また、市場の熱狂の中で、人々は検査期間を取り、コンティンジェンシーを外すなどの対策をとっていましたが、現在はそのようなものはすべて戻って来ていると言います。現在の市場を2020年、2021年と比較し、Ball氏は「確かに陰と陽だが、崩壊ではない。不動産で通常どのように動くかが正常化したものだ」と述べました。金利の上昇も購買力に影響を与えており、Ball氏によると、以前は100万ドルを買えた人が、今は72万5千ドルや75万ドルの購買力になっているといいます。

 

ホノルル不動産協会の理事を務めるBetter Homes and Gardens Real Estate Advantage RealtyのKevin Inn社長は、ハワイが「より正常な、コロナ以前の市場に戻りつつある」と同意を示しています。

「この6ヶ月で変化があったのは確かです。特に金利の影響。最初は驚いたが、間違いなく影響しています。当初金利が上がったとき、ほとんどのエージェントが「買い手はまだまだ購入意欲がある」と報告してきたことにかなり驚きました。」と述べています。「少なくとも3月、4月は、まだ皆、前へ前へと進んでいましたが、5月、6月に入り、その影響を感じ始めています。... もちろん、金利の上昇が住宅販売に影響を及ぼしていることは間違いないでしょうが、全体として、大きな在庫問題があり、それがすぐに解決されるわけではありません」とInn氏は言います。「中央値で見ると、まだかなりのプラス圏にあるのは、そのせいだと思います。台数は、今年の後半になるにつれて、減速していくと思います。」と付け加えました。

 

市場の変遷

 

アメリカ本土では、買い手市場に移行しそうな供給がある地域もありますが、ハワイでは、在庫が少し増えたものの、その移行を加速させるほどの住宅供給はない、Garrett氏は述べています。今年、市場の転換は予想されていたが、その範囲と長さを理解することために、「ただ見守り続けてきた 」と言います。しかし、Garrett氏にとって、これは驚きではないとのことで、「驚きとは、コロナ禍の間に起こった高騰、2020年の第3四半期と第4四半期、2021年の第1四半期と第2四半期に見られた活動の高さです。それは前代未聞で、驚きそのものでした」」と彼は述べています。

 

Inn氏は、ハワイでは販売可能戸数は減少するが、販売価格の中央値はおそらくかなり健全に推移すると考えているとのこと。「この1年で経験したようなレベルではありません... おそらく、もっと低い数字に落ち着くでしょうが、まだプラスの領域だ」としています。

 

(件数) 2018年 2019年 2020年 2021年
戸建て 7,685 7,884 8,093 9,786
コンドミニアム 8,649 8,284 7,157 11,304

 

出典:Pacific Business News

一覧へ戻る